私の病院では、年間50〜60人の主治医意見書を書いています。ところが、その患者さんが要介護になったか、要支援になったか、その知らせが何もない。患者さんに直接聞かない限り、どこも教えてくれないんですよ。しびれ切らして自治体へ聞きますと「守秘義務があります」と言うんです。認定結果がどうなったかは個人情報だから、意見書を書いた医者にも知らせるわけにはいかんと。
ケアプランも本人から聞いてるんです。私自身が在宅医療もやっておりますので、意見書を書いた人の半分くらいを知れる立場にいますけど。もし、やってなかったら、何にも情報がわからずに6ヶ月、1年経ってまたひょこっと「意見書を書いてくれ」って言うてくる。「1年も診ない主治医があるか」と帰しますと、自治体から「この人は何にも病気がなくてどこにも罹ってないんです。みなし主治医として書いてください」と。また来るかなと思ってたら、「いやぁ、3ヶ月ほど前に亡くなりました」って。「どこで?」と聞くと、「近所の病院に入って亡くなった」と……主治医って何なんかなぁ。
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それから、連絡帳っていいますか?ケアマネジャーが訪問した時や、ヘルパーは介護のたびに「今日は頭が痛いと言うとった」、「お風呂入れようと思ったけど熱があったからやめた」とか書いてますよね。
私が行った時に参考になるもんですから、「私も書いてええかな?」って聞くと、「ヘルパーさんに聞いときますわ」って、書いたらいかんみたいに言われてしもうて。そんなら、連絡帳って誰に連絡するためのもんなんやと。
医者はどこに置いとかれるんかな。医者は祭り上げられとる。逆に言えば、何もわかっとらんと、見下げられていると思うんです。
これには、医者が悪いところもある。偉そうにしてる医者が確かに多いと思いますから。
うちの近くにケアマネジャーの連絡協議会がありまして、今月になって主治医と話し合いを持ちたいと、私に初めて言うてくれたんですよ。他の医者にその旨を伝えますと「何の話をしたがっとんねん」と、こういう返事なんです。「そうじゃなくて、ケアマネジャーのやり方と医者の考え方の連携をとろうとしてるんじゃないかな。僕は非常にええことやと話しといたけどな」と言うと、「そうかぁ?そんなら他の医者にも言うとくけど、たくさん集まらんかってもしゃあないで」。何で集まらんのかと聞いたら、医者は忙しいからだって……ケアマネジャーはそんなに暇ですか?
医者が忙しい言うたって知れとる。ゴルフ場で大きい声で笑いながら「ワーワー!」やってんのは、大抵医者なんですよ(会場爆笑)。そんな時間あったら、ちょっとくらい時間割いてくれてもいいのにって、私は思うんですけどね。
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