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今年は、ねんりんピックふくおか2005と同時開催されました。 |
1999年から始まった『PPC 西日本国際福祉機器展』は、年を追うごとに出展社数・来場者数とも着実な伸びを見せています。今年は約120社・団体が出展、総来場者数は42,358人でした。
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九州地方では最大級の規模を誇る同展。福祉車両から排泄関連用具、ベッド、入浴機器、住宅関連設備、日常生活用品まで、最新の福祉機器が一堂に会しました。
また、同展の特色の1つともいえる「こどものひろば福祉用具☆おもちゃ展」や「移動福祉美容室」など、来場者が参加して共に創りあげていく趣向を凝らした企画展示も開催。
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排泄関連用品の総合展示は今回初の試みです。多くの来場者にサンプルを渡していました。 |
今年は初めて、排泄関連用品を総合展示した「排泄総合サイト&京都むつき庵排泄用品展」も実施されました。
ブース内には、白十字(株)の紙オムツ『サルバ』や、ニシキ(株)の軽失禁用パンツ『スマイルパンツ』、アイ・ソネックス(株)のポータブルトイレ『ナーセントトイレ』など、ありとあらゆる排泄用品が展示されていました。
さらに、会期中には各分野で活躍中のキーパーソンが、来場者のニーズに沿ったさまざまなセミナーも開催。
2年ほど前からふくしチャンネルもセミナーを主催していますが、今年は『排泄ケア研修会』『福祉経営セミナー』を実施しました。
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「自力で自然に排泄できるようにするために、まず暮らし全体を見直すことから始めてみましょう」
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「ちょっとしゃがんでみてください」。腹圧のかかり方などを参加者全員で体感中。 |
“よりよい排泄ケアのために…”をテーマに、高齢生活研究所の浜田きよ子所長が、排泄のメカニズムからオムツやポータブルトイレの使い方・選び方まで、知っておきたい基礎知識をわかりやすく解説しました。
「排泄において重要なのは『姿勢保持』。一つひとつの動作を考え、何が必要なのか確認していくことがポイントです」
実際に参加者らは、和式トイレを想定してその場にしゃがんだり、洋式トイレのように椅子に座って前傾姿勢をとったり、排泄しやすい姿勢を体感しました。
その後、オムツメーカー5社とポータブルトイレメーカー4社が、商品の特徴や効果的な使い方などを説明。
「実物に触ったり、試したり、排泄ケアについて理解を深めることができました」と、参加者の1人は感想を語っていました。
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『福祉経営セミナー』は、3つのテーマに分けて実施しました。
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(株)船井総合研究所 経営コンサルタント 窪田順司氏。 |
まず、船井総合研究所の経営コンサルタント窪田順司氏を講師に迎えた“介護保険改正
4月に向けて今、一番知っておいてほしいこと”。
窪田氏は、介護業界の動向を踏まえつつ、「今後は情報収集力を考えていかなければならない」と力説。
そのために、更新頻度の高いホームページや、自社をPRするための具体的なツールなどが必須になってくることについて、さまざまな事例をもとに説明。
「うちの事業所は他とは違う! という強み、つまり一番得意なサービスは何か、ということをアピールしてほしい」と提言していました。
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次に行われたセミナーは、“リスクマネジメントの基本”です。
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シナジーワークプランニングセンター開発室長 安永享紀氏。 |
「何らかの事故が起きてしまったとして、その際に顧客を感動させたというエピソードはありますか? ピンチをチャンスにできる発想があれば、リスクマネジメントは成功します」と説くのは、シナジーワークプランニングセンター開発室長、安永享紀氏。
ある事業所で実際におきた事故事例を検証しながら、リスクマネジメント成功のコツをくわしく解説しました。
「気配りだけでは、事故は減りません。心配りができる職員を養成することも重要です」
続いて、同じく安永氏の“これからの施設経営の傾向と対策を考える”。
「4月からの介護保険改正で、変化をチャンスにできるか、今、経営の分岐点に立っています」
拡大する福祉・介護市場のなかで、自社のポジショニングはどう変わるのか。変化に強い組織を作るためにはどうすべきか――。全国各地で福祉施設のコンサルタントを行っている安永氏の話に、参加者は真剣に聴き入っていました。
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来年のPPC2006は、11月9日・10日・11日に開催予定です。 |