主催者発表によると、来場者は3日間累計で135,825人とのことです。
東京ドーム一個分がまるまる入る広大なスペースの会場には、福祉車両や建築住宅、車イス、ベッド、排泄関連、その他福祉機器などを取り扱う様々な企業、団体が出展。どのブースも熱心に商品の説明を受ける方、デモを眺める方であふれていて、その規模の大きさと雰囲気に驚きました。
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軽失禁用パンツ『Chuckle』
ショーツタイプ |
まず、ふくしチャンネルが日頃お世話になっているメーカーへ。
挨拶を兼ねて、最初に訪れたブースは、赤ちゃんからお年寄りまで幅広い方々に布おむつやパンツなどを提供しているニシキ(株)さん。スペースを効率的に活用して、数多くの商品を展示しています。
その中で一段と目を引いたのは軽失禁用パンツの『Chuckle』。手にとってみると、肌ざわりも良く、はき心地も悪くなさそうです。デザインも豊富、男性用・女性用とも普通の下着と変わらない外見で、これが失禁用パンツなの? と改めて感じました。
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優楽 CP328 の展示とポータブルトイレの使い方ビデオ |
次に目を引いた展示企業は、ポータブルトイレの「優福」シリーズでおなじみのコンビウェルネス(株)さん。
10月下旬に発売予定の最新作『CP328』について、説明していただきました。この製品のポイントは、座面にこだわった「超厚」編みパイルカバー。特殊縫製で従来品よりも3倍以上の厚みを持たせてあり、着座時のショックを和らげるそうです。
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家具調トイレ自立1型DX トランスファーボード |
その次は、「安寿」というブランドをもつアロン化成(株)さんへ。
最初に目に飛び込んできたのは、移乗を楽に行うための『トランスファボード』。下肢が弱った方や、片麻痺の方の座位移乗を安全にサポートする福祉用具です。
片麻痺の想定で、ポータブルトイレに移乗してみると、厚みが約1cmと薄いため、引っかかりも起こさず、スムーズに移乗できました。
商品を試しているうちに、安寿のデモンストレーションが始まりました。
博士と“安寿ちゃん”というナースの絶妙な掛け合いで、入浴介助用具のシャワーベンチをおもしろおかしく説明しており、ブースでは笑いが巻き起こっておりました。
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ポータブル水洗トイレ |
さて、次はトイレのトップメーカー東陶機器(株)さんへ。
最初に目に入ったのは『ポータブル水洗トイレ』。これは、簡単な配管工事だけで部屋に水洗トイレを設置できるという商品です。バケツの掃除も不要、ニオイも気にならない、利用者も気兼ねなく排泄が行える――今まで「あったらいいな」と考えていたものだったので、個人的にとても驚き、興味を惹かれました。
それから、ボタンで自動昇降する『トイレリフト』に座り、操作してみました。従来品の「簡易昇降便座」と違い、斜め昇降、垂直昇降が切り替え可能なので、身体の変化に伴って変更できるという点は、すばらしいと思いました。
最後におもしろいネーミングの商品を見つけました。
エムズジャパン(株)の『札幌式トイレ』です。三角形の広い天板が設置されており、握力の弱い方や右利き左利きの方、また横向きやうつ伏せで利用する方など、誰でも楽にトイレに移乗・使用できるという優れもの。また、便座の左右上部の可動式手すりを活用することで、身体を安定させることができます。年齢、障害の有無に関係なく、安心して利用できるトイレといえるのではないでしょうか。
保険がらみの法改正などで日々変わりゆく介護、福祉の世界。また、年々深刻化する老々介護の問題もあり、「自立」という観点で出展されているものが多かったように感じます。今後も各メーカーには、ユーザーの目線でよりよきパートナーとしてあり続けてほしいと思いました。
次回は2006年9月27日に開催予定とのこと。来年も新たな驚きと出会えるのでは……と期待しています。
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