「秋刀魚」と書くとおり、サンマは脂がのったこれからが旬!
注目すべきサンマの栄養素は、脳細胞を活性化させるDHA(ドコサヘキサエン酸)と、血液をサラサラにするEPA(エイコサペンタエン酸)です。産卵を控えた秋のサンマには、特にたっぷり含まれています。もの忘れやボケを予防してくれる高齢社会のエース「魚」といえるでしょう。
定番の塩焼きに欠かせないのは何といっても大根おろし。
焼き魚などのコゲには、発ガン物質が含まれているといわれます。大根に含まれる消化酵素(オキシターゼ)には、この発ガン物質を中和するはたらきがあります。焼き魚に大根おろしは、実に理にかなった食べ合わせなのです。
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新開発のおろし金なので、繊維がはさまらず、水洗いが簡単にできます。後片付けも楽ラク。 |
しかし、大根をおろす作業はかなりの力を使います。食べるのは好きなんだけど、腕が疲れて……という人も多いのでは?
川嶋工業(株)の『プロおろし』は、通常のおろし金と比べて弱い力でおろすことができ、腕が疲れません。
「秘密は、おろし金全体の緩いカーブにあります。このカーブによって、大根のカット面とおろし金の接地面が小さくなり、弱い力でおろすことができるんです」と語るのは、企画開発部の遠藤さん。
さらに、受け皿の底には滑り止めのゴムがついているため、安定感もバッチリ。「おろすときの力を無駄にしない工夫です」。
イライラしながらおろすと、とても辛い大根おろしになります。これは、力を加えすぎたため繊維がつぶれ、硫化アリルという苦味成分が出てしまったから。
『プロおろし』は四角形の三角刃が交互に配置され、大根に対し45度の角度で切りおろすことができるため、まろやかでシャキシャキとした大根おろしが作れます。
料理は慣れとともに、味付けが目分量になります。しかし、高齢になると味覚が低下し、知らず知らずのうちに味が濃くなりがち。塩分の過剰摂取は高血圧を引き起こし、脳卒中、心臓病などの原因になります。健康のために、面倒でもきちんと計量することをオススメします。
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正式な商品名は「楽具厨」。
その名のとおり楽に作業でき、楽しさを付加したグッズです。 |
そこで、ご紹介したい便利アイテムが『計量できるお玉』。
ユニバーサルデザインに配慮した製品作りに力を入れている川嶋工業(株)が開発しました。
このお玉には2.5cc、5cc(小さじ)、15cc(大さじ)、50ccの4つの目盛りが刻まれています。しかも、円すい形なので少量の調味料の加減がしやすい設計になっているのが特徴。
最近は類似品などが出回っていますが、「当社の製品は、持ち手に火や熱に強いシリコン樹脂を使用しています。鍋のなかに放置してしまっても焦げたり、溶けたりせず、持つときもあまり熱いと感じません。品質および機能性について絶対の自信をもっています」。
おいしいおかゆを作るなら、お米からゆっくり炊くのがベスト。しかし、時間がかかったり、すぐふきこぼれてしまったり……忙しい時はちょっと大変です。
1人分のおかゆで良いのなら、炊飯器で普通のごはんと一緒に炊いちゃいましょう。
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30分ほど蒸らすと、さらにおいしく仕上ります。熱くなったカップが安全につかめるツマミ付き。
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レック(株)の『ガラスのおかゆカップ』は離乳食用に商品化されたものですが、全かゆ(5倍かゆ)が大人のごはん茶碗約1膳分できると、介護食用にも注目を集めています。
炊飯器と同様、水量の目盛りがついているので、嚥下状態や噛む力に合わせて10倍がゆ・7倍がゆ・5倍がゆの3種類がつくれます。
使い方はかんたん。いつもどおりに炊飯器に米と水をセットします。その中央に分量どおりの米と水を入れたカップを軽く置いて、炊飯器のスイッチをON。これだけで、ごはんとおかゆが同時に炊き上がります。
カップは耐熱ガラス製なので、煮沸消毒ができて衛生的。ちょっと冷めてしまったら、電子レンジで温めることもできます。
混ぜごはんを作る場合にも『おかゆカップ』は使えます。秋ならではの栗ごはんや芋ごはんを作りながら、炊き上がった白かゆに栗や芋を加えれば、栗おかゆ、芋おかゆに変身。栗や芋が固い場合は、付属のステンレスネットで裏ごしができるので、噛む力が弱い人でも同じメニューが食べれて便利です。
エプロンを身につけると、「さぁ、おいしい料理をつくろう!」という気持ちになります。
今流行りのエプロンは、首にひもをかけるタイプがほとんど。このタイプは肩が凝りやすくなります。一方、肩にひもをかけるタイプだと、なで肩の人や痩せている人は肩ひもがズリ落ちてきてしまいがちです。
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今までにない形のエプロンなので、ちょっとしたプレゼントに喜ばれそうです。 |
ニシキ(株)の『ホームケアエプロン』はポンチョタイプなので、肩が凝ったり、ズリ落ちたりする心配がありません。
商品名に付けられているように、在宅介護者やホームヘルパー用に作られたエプロンなので、軽い素材で動きやすい仕様になっています。さらに、両脇にマジックテープがついているので脱ぎ着がとてもラク。
布には超撥水防止加工を施しており、水気を通さず、汚れにくい配慮もされています。色はピンク、ブルー、イエロー、グリーン、エンジの5種類。サイズはMとLの2種類から選べます。
生活を支えるシニアグッズの開発や相談に携わっている高齢生活研究所所長の浜田きよ子さんは、「食べることは元気の源。おいしく食べるためにも、調理器具は大切です」と推奨しています。
健康の維持増進などを目的とした『食生活指針』でも、「おいしい食事を味わって食べましょう」と呼びかけており、料理を楽しむ工夫は、健康づくりという観点からも重要な要素といえるでしょう。
浜田さんは、以前からこれらの料理グッズを愛用しており、使い心地を実感しているそうです。
「実は私、料理が大好きなんです。目盛り付お玉は本当に重宝してますし、プロおろしは大きいけれど、大根おろしがとてもおいしくできて、気に入っています。毎日使うものだから、役に立つものを選びたいですね」。
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